CASE STUDY
導入事例
株式会社東京ダイヤモンド工具製作所
少人数でもセキュアな
アクセスコントロールを実現!
東京ダイヤモンド工具製作所が手に入れた、
工数を最小限に抑えたセキュリティ運用
クラウドサービスやリモートワークなどの普及により、企業におけるITネットワークはかつてないほど複雑化している。同時にネットワークに接続するデバイスも増加している状況にあることから、自社のネットワークで、いま何が起きているのかを可視化し、脅威を特定することはますます困難になっている。
東京ダイヤモンド工具製作所でも同様の課題に直面しており、限られたリソースの中での解決が急務となっていたが、ソフトクリエイトの「Fire Logic」導入により、少人数でもセキュアなアクセスコントロールを実現した。本稿では、同社の担当者にその経緯について追った。
- 住所
- 〒152-0031 東京都目黒区中根2丁目3番5号
- 事業内容
- ホイール・カッター・バイト・エンドミル等開発・生産販売
- ホームページ
- https://www.tokyodiamond.com/
ITに関わる自社の全業務を2人体制で担う
ダイヤモンド工具の専業メーカーとしてモノづくりの現場を支える、東京ダイヤモンド工具製作所。セラミックス、ガラス、シリコンといった、固くて脆い材料を高能率・高品位に加工する工具や、精密金型や樹脂などを磨き無しで一気に鏡面加工したいといった製造業からの要望に長年応えてきた。同社のクライアントは、半導体や電気電子機器、輸送器、精密機器、土木建築、日用品といった幅広い製造業であり、多くのトップクラス企業も含まれている。
従業員約300人がいる中、東京ダイヤモンド工具製作所において情報システムに関するすべての業務を担うのが、システム担当 担当部長の小久保 拓志氏と、システム担当の河野 靖彦氏だ。IT戦略からデバイス・ネットワークの管理、情報セキュリティ対策などITに関わるあらゆる領域において、この2人がすべての業務を担っている。
また、同社の情報セキュリティ方針も小久保氏が中心となり2021年4月に策定された。その内容は、情報セキュリティにかかわる法令及び契約上の要求事項の遵守や、違反及び事故への対応、社内体制の整備、教育の実施、継続的な改善といった項目から構成されている。
同社における情報セキュリティの重要性について小久保氏はこう話す。
「当社のお客様が扱う商品はとても幅広く、中には機密性の高い装置や部品などを製造している企業もあります。そのため、当然ながら取り扱う情報に関するセキュリティ要件は非常に厳しくなります」
東京ダイヤモンド工具製作所が扱うデータの中でも、とりわけ機密性が高いのが顧客企業の図面だ。そのため、そうした情報に対する権限に応じたアクセスコントロールを適切に行うことで、万が一インシデントが発生したとしてもコントロールされていることで被害を最小限に抑えられるようにすることが重要だと考えられていた。
小久保氏は言う。「当社もまた工場を構える製造業であり、事業を行ううえで社内ネットワークは必要不可欠のため、外部からの攻撃には気を付けています。しかし一方で、内部でセキュリティインシデントが発生した場合、システム的に対処する方法がないため、内部起因による機密情報の流出が懸念でした」
幸いにもこれまで大きなセキュリティインシデントは起きていないものの、昨今の脅威動向を鑑みると、何らかの対策を打たなければならないという危機感は強まっていた。とはいえ、体制的にもそこに多くのリソースを割くことはできないのが現実だった。
河野氏は次のようにコメントする。「もしもセキュリティインシデントが発生してしまえば、より多くのリソースが必要となります。しかし、この体制では人海戦術すら不可能なため、事前にできることはやっておかなければならないと考えていました」